咬まれても、犬が好き!?

咬まれても、犬が好き!?

咬まれても、犬が好きなんです。

 

私は小学校の時に、犬に噛まれたことがあります。

 

忘れもしない、あれは五年生の時。

 

学校からのお知らせの手紙を地域の人に配る作業をしていました。

 

何人かで回っていたのですが、運悪く、普段からよく吠えたり、
来客を咬んだりするコワイ犬がいる家に、私が行くことになりました。

 

ミッションは簡単。

 

小さな坂を下ったところにある背の高い生垣のある家のポストに、
手紙を入れてくるだけ。

 

ポストは生垣の手前の、納屋に付いていました。

 

しかし、生垣の向こうには、あのコワ??イ犬が二匹いるのです。

 

しかも放し飼い。

 

そう。再三の近所からのクレームを物ともせず、その家はほぼいつも、
犬を放し飼いにしていたのです(さすが田舎。)。

 

生垣は背が高いのでこちらから犬の姿は見えませんが、犬もヒトも、
お互いがいることははっきりとわかる距離。

 

けれどなるべく犬に見つからない様に、そーっとポストの方へ
近づいていきます。

 

すると、ワン!。

 

犬は一声鳴いたら後は二匹で競う様に鳴き散らし始めました。
W頼む、今日は綱で繋がれていてくれ・・・!。

 

でも、私の祈り虚しく、しばらくは垣根の向こうで吠えているだけだった犬も、
私がポストまであと一息、と言うところで、生垣の陰から二匹とも
躍り出てきました。

 

その鳴き声は一層けたたましく、まるでくせ者!くせ者!と
叫んでいる様で、でも私の大好きな動物学者曰く犬に
下に見られてはいけないので、私は努めて気丈に、ポストに手紙を
投函したのです。

 

しかし、さぁ後は帰るだけと振り返った時、後ろ向きの私のふくらはぎに、
小さい方の犬が食らいつきました!

 

「ぜったい、犬にナメられてはいけない・・・!」

 

私は痛みを感じつつも、泣かず叫ばず、歩みを進めました。

 

しかし犬もかぶりついて離さない。

 

「今日、カーゴパンツで、良かった・・・!」歯を食いしばりながら
毅然とした態度で歩き続けると、犬はようやく口を離しました。

 

犬の牙が届かないところまで来ると、私は咬まれた脚を
見てみました。

 

すると、ズボンはビリビリに破け、ぱっくりと私の素足がのぞいていました。

 

幸運にもズボンのおかげで、脚には犬の牙の跡が点状の痣に
なっただけで、血も出ていませんでした(何もそんなに咬むことないのに。)。

 

驚くことにその後もその家の犬は綱に繋がれることなく、近所の人々を
困らせ続けた訳ですが、変わらなかったことがもう1つ。

 

私の犬愛も、一度咬まれたくらいじゃ、衰える事はありませんでしたとさ。

 

犬は本当に可愛いので、最高に喜んでくれるご飯を与えて
しまうのです。